
傷心旅行で、気持ちのリセット
昔から「傷心旅行」という言葉もあり、失恋してしまった後に旅に出るというのは、つらい思いを忘れ、新しい一歩を踏み出すのには有効な手段です。
「旅」というのは、非日常体験の最たるものです。
失恋した後に旅に出る行為は、
いつもとは違う環境の中に身を置く
ことだと言えます。
多くの場合失恋は、日常生活の中で起こります。
その相手は会社の同僚だったり、バイト先の仲間だったり、学校の先輩後輩だったりと、社会生活の中で自分が行動する範囲で恋が生まれ、そして終わります。
失恋した後でも、容赦なく社会生活は進みます。
辛くても会社には行かなければいけなかったり、場合によっては自分を振った相手と顔を合わせなければいけないこともあります。
それはどうしても、終わった恋を忘れたくても忘れられない、という状態を生み出しやすくなります。
そんな時、自分の日常生活を一時停止して、気持ちを切り替える手段が旅です。
この先の自分が前向きに歩いていくために、多少無理にでも時間を作って旅に出ましょう。
特に女性の場合、いろいろなことを心配して一人旅を敬遠する旅館なども多かったですが、それも昔の話。
一人旅に出る女性が増えたおかげで、女性でも旅に出やすい環境が整ってきました。
傷心旅行は、行ったことのない場所で未体験を詰め込んで

国内でも海外でも構いませんが、旅先はできるだけ行ったことのない場所を選びましょう。
その方がより、リセット効果が高まります。
知らない土地の景色を見て、食べたことのないものを食べ、初めて会った人たちと何げない言葉を交わす。
こんな積み重ねが、自分の中の憂鬱な気持ちを少しずつ洗い流してくれるはずです。
写真を撮るのもいいでしょう。
SNSに投稿するのだって構いません。
とにかくたくさんの未体験で時間を埋め尽くしてください。
間違っても、二人で行った思い出の旅行先には行かないように。
それでは、辛い恋をさらに思い出す旅になってしまいます。
あえて何もしない旅もいい

反対に、心にも体にも疲労感があるときは、あえて何もしない旅にするのも有効です。
日常生活の中では、“やらなければいけないこと”がたくさん溢れています。
そんな中から抜け出して、自分をとにかく解放してあげる旅は実に贅沢なものです。
こんな時は自然豊かな場所でゆっくりしたり、知らない街のカフェでぼんやり人々を眺めてみたりと、何もしない贅沢を満喫。
スマホの電源も落として、デジタルデトックスもしてしまいましょう。
ただ単にその場の空気を感じ、自分の気持ちを緩めてあげることで、少しずつ心が癒されていくはずです。
失恋を、無理やり忘れようとしなくてもいい

人の気持ちと言うのは割としぶとくできているもので、少し余裕が生まれてくると、前を向こうという意欲が生まれてくるものです。
調子の悪い時にはいくら、「がんばろう、前向きになろう」と思っても空回りするのに、気持ちが整ってくると実にさりげなく、一歩を踏み出せたりします。
ですので旅先では、終わった恋を無理に忘れようと力む必要はありません。
とにかく、傷んでしまった、疲れてしまった自分を癒してあげるだけで充分。
そうして元気が戻ってくると、自然と失恋は過去の思い出になっていきます。
気持ちがわかる友達と一緒なら、もっといい

前回コラムで書いたような、あなたのことをわかってくれて、ただ受け止めてくれる友達がいるのであれば、その人と一緒に旅に出ると、もっと効果的になります。
旅先で一人になったとき、ふと終わった恋を思い出してしまうようなことも、友達と一緒なら少なくなると思います。
未体験なことを一緒にすれば、もっともっと楽しくもなります。
そんな経験はより早く、失恋を忘れさせてくれるはずです。
ただし、旅から帰って元気になったら、その友達には感謝の気持ちを伝えることを忘れずに。